仮想通貨ファクトム(FCT)とは?
すでに2000種類以上あるとされる
仮想通貨ですが、日本の取引所に
上場されている仮想通貨は数える
ほどしかありません。
ファクトム(FCT)は日本の取引所で
取引ができる数少ない仮想通貨の
一つです。
ファクトム(FCT)は利用目的が特化
している非常に面白い仮想通貨です。
特化しているということは、
ある意味ではこれが強みになり、
一挙に普及する可能性も
低くないと言えます。
今のうちに
ファクトム(FCT)について
勉強しておきましょう。
仮想通貨ファクトム(FCT)とは
ファクトム(FCT)は
文書の永続的な保管を目的とする
珍しい仮想通貨です。
ブロックチェーンの利点として、
取引記録の改ざんが難しく、
さらに暗号化されているために
匿名性も高いということが
あげられます。
このようなブロックチェーンの強みを
最大限に生かして文書の保管に
役立てようというのがファクトムの
プロジェクトです。
文書と一口に言っても
様々なものがあります。
住民票や出生証明書、
土地の登記簿や医療カルテなど、
応用できる範囲は無限にあるとも
言えます。
仮想通貨ファクトム(FCT)の特徴
ファクトム(FCT)は
他の仮想通貨と比較しても
珍しい特徴が二つあります。
●中央集権管理
ビットコインをはじめとした
多くの仮想通貨が「非中央集権的」
であることを目指しています。
「分散管理」とも言いますね。
これに対しファクトム(FCT)は
中央管理者が存在します。
ファクトム(FCT)を開発・管理している
のは「Factom Inc」という会社です。
ビットコインなどのように
マイナーの存在が必要ありません。
取引の承認は「Factom Inc」が
すべて行いますから、
「51%攻撃」を受けて取引が改ざん
される恐れがありません。
「51%攻撃」とは
取引の承認を行うマイナーのうち、
悪意のあるものが51%を超えると
取引を改ざんできてしまうという
ブロックチェーンの弱点を利用した
攻撃です。
過去にはモナコイン、
最近ではイーサリアムクラシックが
この攻撃を受けて改ざんされて
しまいました。
中央集権管理は仮想通貨の世界では
悪のように言われますが、
このような利点もあります。
●発行上限は決まっていない
ビットコインなら2100万枚、
ライトコインなら8400万枚と
発行上限が決まっている仮想通貨は
多いですが、ファクトム(FCT)には
発行上限がありません。
管理者である「Factom Inc」の
裁量によって、いくらでも
発行できることになります。
この点は
インフレが起こる可能性がある
というデメリットとも言えますが、
そもそもファクトム(FCT)が
目指すのは文書の永続的な管理です。
文書というものは
未来永劫増えていくものです。
その増えていく文書を永続的に
管理するために、発行上限がないと
言うのは理にかなっているとも言えます。
ファクトムの中心プロジェクト
ファクトムの中心プロジェクトは
2つあります。
いずれもビジネスチャンスとして
有望な市場を狙うものです。
●ファクトムハーモニー(Factom Harmony)
ファクトムハーモニーは
住宅ローン市場をターゲット
としたプロジェクトです。
家を買い、ローンを組むという
行為の中には膨大な文書が存在します。
登記簿や収入証明書、ローン契約書など
数え上げればキリがありません。
現在紙での保管が基本の
これらの書類の管理には膨大な
コストがかかっています。
ファクトムを使うことによって
これら書類の管理コストを
下げることができれば、
業者にとっては利益が増えることに
なりますし、家を買う側にとっては
住宅価格の低減にもつながっていきます。
アメリカを例にとると
住宅ローン市場は1兆5000億ドル
もの規模があります。
日本円で言うなら
300兆円ぐらいですね。
このような巨大市場に
食い込むことができれば、
ファクトム(FCT)の価格も跳ね上がる
ことは間違いないでしょう。
●DLoc by SMARTRAC(ディーロックバイスマートラック)
SMARTRAC社というRFID分野の
先端企業と協力して開発されたのが
DLocステッカーです。
RFIDというと
なじみがない人も多いと思いますが、
バーコードならご存知かと思います。
流通の世界では
バーコードは無くてはなりませんし、
QRコードはスマホで読み込むことも
多いですね。
バーコードやQRコードは
それ自体に情報が埋め込まれている
わけですが、埋め込むことができる
情報量は限られています。
DLocステッカーは膨大な情報に
アクセスするためのカギを
デジタルステッカーにしたものです。
具体的にはこんな感じです。
このようなデジタルステッカーを
スマホアプリなどで
読み込むことによって、
膨大な情報へのアクセス権を
得ることができます。
この技術の応用分野として
期待されているのが医療分野です。
医療の分野での文書と言えば
医療カルテが代表的ですね。
一人の人間にかかわる医療カルテは
膨大な量になり、そのすべてを
バーコード化することなどできません。
また、もしできたとしたら、
セキュリティの面での不安が
出てきてしまいます。
紙に印刷されたDLocステッカーを
読み込むことによって、
その患者の医療カルテなどへの
アクセス権をえられ、
閲覧できるようになるとしたら、
とても便利ですよね。
仮想通貨ファクトムの最新ニュース
ファクトム(FCT)は
2018年11月に他の仮想通貨が
下落する中高騰を見せました。
当時の不安材料であった
ビットコインキャッシュの
ハードフォーク問題からの退避先
として選ばれたと言われていますが、
それだけファクトム(FCT)にとって
ポジティブな材料があったと
いうことです。
マイクロソフトとの提携
ファクトム(FCT)はもともと
ビル・ゲイツ氏も高く評価しており、
ビル&メリンダ・ゲイツ財団と
提携していました。
そこへマイクロソフトとの提携が
2018年11月に発表されました。
ナンバーワンIT企業との提携は
ファクトム(FCT)がいかに魅力的な
ブロックチェーン技術を持っているか
を示す証拠とも言えます。
NASDAQ上場企業の子会社との提携
2018年11月には
NASDAQ上場企業の子会社である
Equator社との提携が発表されました。
Equator社はローン管理の監視や
効率化を目的とした「Equator PRO」
というサービスを展開しています。
この提携により、
ファクトムハーモニーと
「Equator PRO」が
統合されることになりました。
着々と実用化への階段を上っていると
考えていいでしょう。
コインチェックの本格再開
これはファクトム(FCT)自体の
ニュースではありませんが、
日本のコインチェックが正式に
金融庁の登録業者として認められ、
新たなスタートを切りました。
現状、
日本ではファクトム(FCT)を取り扱って
いるのはコインチェックのみであり、
日本の仮想通貨投資家の動きは
世界的にも影響は小さくないので、
今後価格上昇への弾みとなることも
考えられます。
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