ネムのカタパルトとは?
ネム(NEM/XEM)について
調べていくと、
必ずカタパルトの話題が
セットで紹介されています。
ネム(NEM/XEM)のカタパルトは
ネムホルダーから
大変期待されています。
もちろん、ネム(NEM/XEM)の
性能が大幅にアップするからです。
つい最近の2018年5月14日、
ネム(NEM/XEM)の兄弟分と
言ってもいい「mijin」に
カタパルトが実装され、
リリースされました。
では、
具体的にカタパルトによって
何が変わるのでしょうか?
また、
ネム(NEM/XEM)の価格に
どのような影響を与えるでしょうか?
ネムのカタパルトとは?
カタパルトはネム(NEM/XEM)の
大規模アップデートの
プロジェクト名です。
カタパルトによって
ネム(NEM/XEM)の性能が
大幅にアップすると期待されています。
具体的に変わる点は以下の3点です。
・処理スピードの向上
・マルチレベルマルチシグ
・アグリゲートトランザクション
それぞれ見ていきましょう。
処理スピードの向上
カタパルトによる性能向上で
一番わかりやすいのが、
処理スピードの向上でしょう。
仮想通貨元年と言われた2017年、
急激にビットコインの取引が
増えたことにより、いわゆる
「送金詰まり」
の問題が表面化しました。
ビットコインの処理スピードが
遅いため、
送金しても着金するまでに
長い時間がかかるようになりました。
そして、
優先して送金処理をしてもらうために、
送金手数料が高騰しました。
仮想通貨が
その役割を果たすためには、
処理スピードの向上は
避けては通れない問題です。
ネム(NEM/XEM)においても、
カタパルトによって
処理スピードの向上がはかられます。
どうなるかというと、
・ビットコイン:秒間7件
・イーサリアム:秒間15件
・リップル:秒間1500件
・ネム(カタパルト後):秒間4000件
となります。
現状で最も早いと言われている
リップル(XRP)をはるかに超える
性能となります。
秒間4000件というのは、
世界一の処理能力と言われる
クレジットカードの
VISAと同じレベルです。
つまり、
カタパルト実装後の
ネム(NEM/XEM)は
VISAと同じレベルで決済可能と
いうことになります。
「送金詰まり」の発生しない、
実用上問題ないレベルに
到達すると言えるでしょう。
マルチレベルマルチシグ
「マルチシグ」という言葉は、
コインチェック事件の時に
話題になりました。
「シグ」とは「シグネチャ(署名)」
の略で「マルチ」は「複数の」
という意味です。
「2of3マルチシグ」といえば、
3人のうち2人が署名すれば
取引を実行するという意味です。
ネム財団は「マルチシグ」を推奨
していますが、コインチェックが
ウォレット管理に「マルチシグ」を
実装していなかったため、
580億円という
巨額の盗難事件につながり、
批判を浴びました。
カタパルトでは「マルチシグ」を
さらに発展させ、
「マルチレベルマルチシグ」
が実装されます。
これは、
複数のレイヤーでマルチシグを
実現するという意味です。
言葉だけではわからないので、
例を挙げましょう。
例えばある会社で3人の部長がいて、
この3人である議案を
検討しているとします。
「2of3マルチシグ」では、
3人の部長のうちの
2人が署名すれば、
その議案は議決されます。
これは普通のマルチシグです。
「マルチレベルマルチシグ」
になると、
これに各部長の部下の意見が
加わります。
つまり、
A部長が署名する前に、
A部長の部内においても
その部内でマルチシグが実行されます。
A部長が署名したくても、
部内の意見が
「署名しない」
である場合には、
A部長は署名できません。
大変民主的な会社になるわけですね(笑)
セキュリティの観点から言えば、
大変強固なセキュリティが
実現できることになります。
アグリゲートトランザクション
アグリゲートトランザクションとは
複合トランザクションという意味です。
トランザクションとは
「取引」
とも訳されますが、
コンピュータの世界では
「不可分の一連の処理」
のことです。
例えばある銀行でAさんが
同じ銀行のBさんに
1万円振り込むとしましょう。
このとき銀行が行う処理は
・Aさんの口座残高を1万円減らす
・Bさんの口座残高を1万円増やす
という2つの処理を同時に
行わなければなりません。
このときに何かエラーが起こって、
片方の処理だけが実行されたら
困りますよね。
つまりこの2つの処理は、
もし失敗したなら処理の前に
完全に元に戻す必要があるので
「不可分の一連の処理」
つまり1つのトランザクション
ということになります。
複合トランザクションとは、
関連のある複数の
トランザクションを
あたかも一つのトランザクション
のように同時に実行する
ということです。
イメージしにくいと思うので
これも例を挙げましょう。
・AさんはB商店での買い物をXEMで支払いたい
・B商店はBTCでの支払いしか受け付けていない
・CさんはBTCとXEMを両替したい
ここでCさんは買い物には
何の関係もありませんが、
あえてこの3人のトランザクションを
複合トランザクションとして
組み合わせて同時実行することが
できれば、
3人の希望がすべて同時にかないます。
これが
アグリゲートトランザクション
の利点です。
もちろんこの機能は
いろんな場面で応用ができる
でしょうから、
世の中がすごく便利になる
というわけです。
注意!ネムのカタパルトはまだ実装されていない
カタパルトの内容を
見てきましたが、
最初に書いたように、
今はまだ「mijin」でしか
実装されていません。
しかし
「mijin」とネム(NEM/XEM)は
兄弟分のような間柄ですから、
そう遠くない将来に
ネム(NEM/XEM)
にも実装されることでしょう。
その時期は2018年中とも言われています。
ネムのカタパルト実装で価格はどうなる?
内容を見てもわかるように、
ネム(NEM/XEM)にカタパルトが
実装されれば、
かなりの性能アップになります。
もちろん価格への影響も大きいでしょう。
一挙に10倍ということもあり得るでしょう。
もしかしたらもっと高騰するかもしれません。
問題はその後です。
大幅に性能アップした
ネム(NEM/XEM)が
世の中に受け入れられ、
実際に使われなければ価格は
また落ちていくことも考えられます。
そこはネム財団の営業力も
大きく影響してくるところです。
ネム(NEM/XEM)は
仮想通貨としての
性能は高く評価されているのですが、
その割には実社会に浸透している
とは言えません。
そういった点ではリップル(XRP)
の方に軍配が上がります。
世の中には性能が良いのに
売れない商品というのは
ザラにあります。
ネム(NEM/XEM)がそうなるとは
限りませんが、
どこかで突破口を開かないと
埋もれてしまう可能性もあります。
もちろん私もそうならないことを
願っています。
また、
見方を変えれば、
現在のネム(NEM/XEM)の価格は
性能に対して割安と
見ることもできます。
世の中が
ネム(NEM/XEM)の真価に気付けば、
おのずと価格へ反映してくるでしょう。
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